カンナビストのHPおよびmixiの「カンナビスト」コミュニティに、大阪マーチのスタッフ募集の書き込みをしました。
http://www.cannabist.org/cgi-bin/salon/board.cgi
ここでは、少しスタッフ募集に関連して、マリファナ・マーチという運動の意義について私案を述べたいと思います。
Marijuana Marchは周知のとおり、日本でも国外でも1999年から行われてきた、世界同時多発イベントです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Global_Marijuana_March
世界各国の都市、実に348箇所で毎年行われているイベントで、日本でも東京・大阪・札幌・沖縄などで実施されてきました。スペインのマドリードでは例えば、こういった写真のような状況になっており、社会的にも、主にEU圏と北米、豪州では影響力を持った社会運動/イベントであるといえます。
日本でも東京では800名を超える参加者を集め、実際この手の社会運動で900名が集まるというのは、かなりの規模で、例えば少し前に盛り上がった反イラク戦争のデモに近い参加者数です。(例えば中古家電品の販売規制に反対し、大きな話題になったデモも、100名の参加者です。日本で500名を超えるデモというのは、かなり大規模な部類に入ります)
大阪のマーチでは、以下の理由によってデモは今のところ無理なのですが、集会として大阪城公園に2008年集まったのは、延べ300名を超えていたと思います。
とはいえ、新しい社会運動の例に漏れず、マリファナ・マーチのスタッフは非常に不足しており、大阪では2007年と2009年には開催が見送られました。何かイベントをすれば、観客としてみにきてもらえる人はそれなりにいるのですが(もちろん、とてもありがたいことです)、自分で何か仕事をしてやろう、という人は、どの社会運動でも少なく、そのために運動の継続が難しくなって解散した運動体は数知れません。
この理由のひとつには、日本ではEU圏のように、選挙以外の方法で民衆が自らの意見を表明し、政治的問題に対する影響力を行使しよう、とする文化が、70年代以降、数の上では急速に小さくなってしまった、ということがあります。(もちろん、運動自体は小さくとも、80年以降ずっとあったのですが)
そして運動が下火になっても、社会運動に対する上からの圧力は強まり、直接的に政府を批判するような運動は、公安の物理的な妨害にあう場合も稀ではなくなってきました。(マーチはいまのところ大丈夫なのですが)
さて、先に書いたデモが難しい理由として、端的に万が一、デモ活動中に警察との揉め事や、あるいは逮捕者が出た場合、大阪のスタッフでは対処できないということがあります。大麻非犯罪化運動は、あまり警察に目をつけられていないのか、あるいは軽視されているのかは分かりませんが、他の社会運動に比べて、かなり圧力は小さく、目に見える形ではほとんどないと言っていい状況です。
とはいえ、今年も去年のように、100%ない、とは誰も断言できませんし、参加者は何も違法なことをしていないにしても、公安警察は圧力をかけたり逮捕をしようと思えば、いつでも、交通法違反や、公務執行妨害を口実に介入してきますし、他の社会運動ではそうした事例に事欠きません。そうした場合、きっちりとした弁護士をつけ、対策本部を作るのは運動の常識なのですが、残念ながら、大阪ではそうした弁護士をつけられるだけの資金も、ネットワークもありません。
したがって、デモではなく、通常の音楽イベント/集会としてマーチを開催しようと思っています。さて、毎年よくある質問や、運動外部からの批判に次のようなものがあるので、予め箇条書きで考えてみます。
A)イベントをやっても何も変わらないから、やる意味はない。
もっともです。イベントや集会をやっても法律は変わりません。しかし法律を改正するための下地は変わります。現在、実質的に大麻非犯罪化がなされている国の多くでは、法律を変える為に多くの人が集まり、声をあげることで、大メディアや政治家が動く下地を形成してきました。
B)他に有効な手段がある。例えば政治家にロビー活動をするとか・・・
ロビー活動も、メディアへの働きかけも同時に行っています。しかし、大手メディアはなかなか取り上げてくれませんし(去年だと、東京マーチはプレイボーイに紹介されたのが一番大手という有様)、そして、大手メディアが取り上げるのは「既に売れることが判明している」話題だけです。要するに、大手メディアは必ず、より小さなメディアが売れることを確認した話題を、横取り/剽窃することでしか自身の「言論」を発信しません(国政政治家も同様ですね)。
したがって、いまだ社会的に認知されていない問題で、ロビー活動やメディアを動かすことを成功させるためには、最初は無意味にしかみえないにせよ、下からの、インディーズレベルでの活動を積み重ねていく他ないと思います。また、マーチのような運動の機能には二つあって、一つはイベント自体をすることで、全くそうした問題を知らなかった層に宣伝をする、ということも期待できますが、どちらかといえば、第二に、既にある程度、非犯罪化運動や大麻問題に関心があるけれども、まだ参与していない層にアピールする、という機能もあり、そして未だ「社会的に認知されていない」運動の場合は、こちらのほうが重要なのです。ネットワークを広げて基礎体力をつける、ということです。
C)警察に目をつけられたりしない?
今のところは大丈夫です。私は実名で丸5年間ほどカンナビストで活動をしてきましたが、警察/公安から圧力をかけられたことはまだありません。もちろん、違法なことは一切していないということもありますが、例えばWeb上に「大麻の良さについて語ろう」といったことを書き込んで、違法物品の所持をほのめかしている人のほうが、非犯罪化運動をするよりも5倍くらい危ないと思います(汗
とはいえ・・・
マーチをやったからといって、確実に運動が「前進」するということも、もちろんいえません。やらないよりは、やったほうが意味があるのではないか、という希望があるだけです。しかし、それにも関わらず、ではなく、それだからこそ、今は推察に過ぎないことでもやるしかないじゃないか、という思いでこれまで運動をやってきました。
未来は今から先の地点にあるのではなくて、今の地点の中にしかない、という青臭いことをいったのは大杉栄ですが(サルトルも似たようなことを言っていますね)、結局、小さな社会運動とはそのようなものでしかありえないと思います。
そういうわけで、純粋に非犯罪化運動のために、ひとつ何かやってやろうという方、連絡を熱望しています。

